アードベッグ(Ardbeg)の味わいと飲み方を紹介。これで君もアードベギャン!

ウイスキーの紹介

アイラ島にはボウモア、ラフロイグ、ブナハーブン、ブルックラディキルホーマン、カリラ、ラガヴーリン、アードナッホーと9つの蒸留酒があります。

その中でも熱狂的なファンが多いのがシングルモルトウイスキーのアードベッグでしょう。

アードベッグに取り憑かれたファンのことをアードベギャンと言われるほどです。

そんなアードベッグの味わいやおすすめの飲み方をご紹介したいと思います。

目次

アードベッグの味わい、飲み方

アードベッグはフェノール値(ピートを焚く度合い)が55ppm〜65ppmと非常に高く「ヨード香、磯」のような味わいが強いウイスキーです。

そのため、苦手な人とアードベギャンとなってしまう人に別れるウイスキーでもあります。

スタンダードなアードベッグ TEN(10年)

アードベッグ10年はアードベッグのスタンダードボトルになっており、入手難易度も低いウイスキーです。

種類シングルモルト
原産国スコットランド アイラ
薄い黄色
香りヨード香、凝縮した柑橘系、潮
味わいスパイシー、ヨード香、バニラのような甘さが複雑に混じり合う
フィニッシュコクのあるヨード香が長く続く
度数46度
容量700ml
価格4000円台
その他ノンチルフィルタード、ノンカラー
アードベッグTENのテイスティングノート

味わい

香りはヨード香は感じるものの、奥に熟したオレンジを凝縮したような香りを感じます。

甘さ、ヨード香、スモーキー、スパイシーと複雑な味わいが続き、コクがある。

ラフロイグにある正露丸(薬品)のような味わいはなく、磯やヨード香を強く感じます。

ストレート+加水

おすすめの飲み方はストレートがアードベッグの複雑な味わいをもっとも感じることができます。

余韻が長く続くので、ハーフでも十分楽しめるウイスキーです。

加水すると柑橘系のような酸味から、潮が開き、すいすい飲めるウイスキーに変貌。

サラミなどの肉系とのペアリングの相性が非常に良いです。

ソーダ割り

アイラ系といえばハイボールは外せません。

炭酸がヨード香を掻き立て、スモーキー感あふれるウイスキーになります。

ソーダで割ってもアードベッグのコクは残り続け、余韻も長く続きます。

寿司や海鮮の相性が抜群で、食中に飲める飲み方でしょう。

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アードベッグ5年 WEE BEASTIE

アードベッグ5年は10年と比べると若さを感じるウイスキーになっており、荒々しい味わいとなります。

ピリっとしたスパイシー感が最初にあり、ヨード香はありますが、ライトな味わいです。

バーボン樽とオロロソシェリー樽で熟成した原酒が使われています。

種類シングルモルト
原産国スコットランド アイラ
薄い黄色
香りヨード香、スパイシー、アルコール感
味わいピリっとした舌触り、スパイシー、ヨード香
フィニッシュヨード香、ライト
度数47.5度
容量700ml
価格4000円台
その他ノンチルフィルタード、ノンカラー
アードベッグ5年のテイスティングノート

ストレート

胡椒のようなスパイシー感が強く、ヨード香、ややタンニンやビターを感じます。

余韻はヨード香よりも潮感の方が強く感じるので、10年と比べるとライトな雰囲気ですが、アルコール感もそれほど感じません。

ソーダ割り

ヨード香、酸味を強く感じるものの、10年ほどコクがなく、余韻も短いので10年と比べると今ひとつな感じはひがめないでしょう。

コスパ的にも10年と殆どかわらないので、筆者は10年を買うなという印象でした。

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アードベッグをもっと知る

Ardbeg(アードベッグ)はゲール語で「小さな丘、岬」の意味です。

アードベッグが年間生産能力140万リットルとアイラ島では非常に少ない生産量になっています。

ブレンド用に多く利用されるカリラは650万リットルと比べると少なさを感じますが、シングルモルトだけでみるとブルックラディはさらに半分の70万リットル、キルホーマンは9万リットルとなっています。

アードベッグの75%はアードベッグで利用し、残り25%はシーバスリーガルやバランタインなどのブレンド用に利用されています。

アードベッグの歴史を知る

1815年にジョン・マクドーガルが創業していましたが、何度もオーナーが代わり不安定な操業が続いていました。

1997年に現在のモエヘネシーに買収され、安定創業となった蒸留所です。

アードベッグの特徴的なAの文字は蒸留所近くにあるキルダルトン教会にある石碑をモチーフにしています。

マッカランも教会から名前を取ったり、グレンモーレンジィのロゴも遺跡をモチーフにしたりなどスコットランドの個性を感じます。

アードベッグの特徴を知る

味わいでもご紹介したようにアードベッグはアイラ島最強のフェノール値で麦芽を焚き上げています。

同様にアイラ島最強を名乗るブルックラディ蒸留所のオクトモアが100ppm以上とアードベッグを上回るフェノール値となっています。

実はこれには落とし穴があり、強いピートで焚き上げても出来上がったウイスキーが強くピートが必ずしも残るわけでないのです。

ピートで焚き上げた麦芽を糖化、蒸留、熟成を行う過程でウイスキーの味は様々な変化を遂げます。

個人差はありますがアードベッグとオクトモアを飲み比べてみると「アードベッグのほうがピートを強く感じる」と言われています。

ピートにもヨード香を感じる物や、アードモアのように炭のようなピート、など様々な種類がありまs.

また、アードベッグは仕込み水にもウーガダール湖とアリーナムビースト湖のピート層を通ってきた水を利用しており、これはもうピートがふんだんに染み込んだ水でコーヒーのような色をしています。

このように利用するピート、仕込み水、熟成方法などで実際に感じるピート感は左右されます。

毎年アードベギャンが熱狂する月がある

毎年5月末から6月頭にアイラ島の蒸留所が集結するアイラフェスティバルが開催されます。

そのタイミングでアードベッグは毎年限定ボトルをリリースしています。

リリースイベントも日本で開催されるのですがコロナ禍なため2021年はオンラインで開催されました。

https://feisile.co.uk/

過去限定販売されたボトルはこちら。

  • 2021年:アードベッグ スコーチ
  • 2020年:アードベック ブラック
  • 2019年:アードベッグ ドラム

プレミア価格で販売されている事が多く、個人では入手難易度が高いため、バーなどで飲みたいウイスキーですね。

アードベギャンが集うお店の紹介

まとめ

アードベッグは決して飲みやすいウイスキーではないのですが、ハードなピートにハマると抜け出せないのがアイラ島のウイスキーでしょう。

ちょっと苦手だな…という方はタリスカーやボウモアなどヨード香が控えめなウイスキーから試してみるのがいいかもしれません。

また、ARDBEG UIGEADAILはシェリー樽熟成を強めたアードベッグとなっており、ヨード香は感じるものの奥にドッシリとした甘さもあり、デザートにも合うアードベッグになっています。

やや価格は高めなため特別な日に飲みたいウイスキーですね。

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