世界ではウイスキーに関するコンペティションが盛んに行われていますが、日本では2019年から開催されている東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWCS)が最も規模の大きいウイスキーコンペティションでしょう。
目次
何をするのか?
バーテンダー、メーカ、ウイスキーコニサー資格保有者、ジャーナリストなど有識者150名がブラインドテイスティング(ボトル名をわからない状態で味見をすること)を行い、最高金賞、金賞、銀賞、銅賞に分けられます。
ウイスキーの対象は、国内外問わず日本に流通しているウイスキー全てとなります。
受賞ウイスキーの紹介
最高金賞は珍しく、高価なウイスキーが並んでいるのでウイスキーフリークスでは金賞のウイスキーを詳しく紹介したいと思います。
金賞
ボウモア 18年
ボウモアはアイラ島最古の蒸留所とされており、オロロソシェリー樽熟成するのが特徴で、しっかりピートを感じる事ができ、シェリー樽特有のレーズンやドライフルーツのコクも味わえます。
その中でも18年はさらにシェリー樽熟成を重ねる事で、芳醇な甘さとピートのバランスの良いウイスキーです。
18年熟成なのでやや高いですが、1万円以下で入手できます。
グレングラント 18年
グレングラントはスペイサイドのローゼスにある蒸留所でノンピート大麦を使っており、スムースでモルト感の甘さが広がり癖のないウイスキーとなっています。
18年はさらにバーボン樽で熟成を深めているようで、さらにモルト感をしっかり感じ、バニラも強くなっているのではないかと思います。
ブルックラディが好きな方はグレングラントも好きな味わいだと思います。
グレンスコシア ダブルカスク
グレンスコシアはアイラ島からほど近いスコットランド本土にある、キャンベルタウにある蒸留所です。
キャンベルタウンは蒸留所が激減しており、スプリングバンクも最近は入手できないのでグレンスコシアが受賞したのは個人的には嬉しく思います。
グレンスコシア ダブルカスクはバーボンの新樽と、ペドロヒメネスのシェリー樽でフィニッシュしたウイスキーで、新樽由来のスパイシーさとシェリー樽の芳醇な甘さが特徴です。
5000円以下でシェリー樽熟成を手に入れることができるので、シェリー樽好きにはおすすめの一本です。
グレンアラヒー 15年
グレンアラヒーは最近人気のウイスキーで元々グレンアラヒー蒸留所はブレンド用のウイスキーを提供していましたが、現在はグレンアラヒーとしてオリジナルのウイスキーも出しています。
シェリー樽特有の渋さやタンニンのネガティブな部分が殆どなく、シェリー樽熟成されたシリーズの人気が高くどのシリーズも人気が高くなっています。
グレンファークラス 12年 カスクストレングス バッチ3
グレンファークラスは1万円以下でシェリー樽熟成のウイスキーという事もあり人気が高く、TWCSでも金賞を受賞しています。
受賞したグレンファークラスは12年のカスクストレングス バッチ3となっていますが、グレンファークラス 12年でも近い味わいでしょう。
またグレンファークラスはミニボトルが販売されているので、飲み比べしてみると楽しいですよ。
グレンフィディック 21年
シングルモルト入門としておすすめのグレンフィディックの21年熟成が金賞を受賞しています。
グレンフィディック21年はシェリー樽熟成の原酒とアメリカンオーク樽の原酒をバッティングさせた後にカリビアンラム樽でフィニッシュさせており、これを聞いただけでドッシリした甘さ、芳醇、柑橘系が容易に想像できてしまいます。
これほど複雑な樽構成と超熟成となると強気な価格帯になってしまうので、バーなどで飲んでみたい一品ですね。
ロッホローモンド 12年
ロッホローモンドも最近人気が出てきたウイスキーでノンエイジのクラシックが3000円台で手に入りやすく、スモーキーさとフルーティのバランスの取れた味わいになっています。
12年はノンピートとミディアムピートの2種の原酒を、リフィルカスク、リチャーカスク、バーボンカスクの3種の樽で熟成し、ヴァッティングした味わい深い12年熟成。
となっており、リフィルの部分はおそらくシェリー系の樽だと思いますが、全体的に甘めの樽を使っていっているようなのでライトなピート、はちみつやトフィーな甘さが感じられるのではないかと思います。
ロイヤルロッホナガー 12年
ロイヤルロッホナガーは筆者が最も好きなウイスキーな1つなので金賞を受賞が非常に嬉しいです!
ロイヤルロッホナガーはバルモラル城の近くにあり、ビクトリア女王などを蒸留所に招待したことからロイヤルの名を持つようになったとされています。
ロイヤルロッホナガーはジョニーウォーカーブルーラベルのキーモルトにもなっており、価格帯も3000円台後半から購入する事ができます。
味わいははちみつやトフィーなどの熟した甘さ、余韻はややスパイシーながらもドライフルーツのような甘さが広がり、フルボディなウイスキーです。
ジョニーウォーカー グリーンラベル 15年
ジョニーウォーカーは様々なシリーズがありますが、グリーンラベルはブレンデッドシングルモルト
でシングルモルトのみをブレンデッドされたシリーズになっています。
ブレンド内容はタリスカー、リンクウッド、クラガンモア、カリラなどアイラ系で最低15年熟成のブレンドとなり、スモーキーですがアードベッグのようなヨード感は殆どなくコクもしっかりあるので、筆者も愛飲している1本です。
最高金賞
ちなみに、最高金賞はこのような受賞となっておりなんと5つもジャパニーズウイスキーが入っていました。
またカラバンも受賞しておりアジア圏のウイスキーが広まっている事に嬉しく思います。
- アラン 1997 11年 シェリーカスク 河内屋酒販限定
- イチローズモルト 秩父 モルトドリームカスク DANDYLION BAR限定
- イチローズモルト 秩父 ザ・ファースト テン
- 駒ヶ岳 2014 6年 シングルカスク No.1834
- サントリーシングルモルトウイスキー山崎 18年
- マルスモルト ル・パピヨン シングルカスク クジャクチョウ
- ライターズティアーズ ジャパニーズカスクフィニッシュ
- ケンズチョイス アメリカンドリームバレル インディペンデンス 13年
- カバラン 10周年アニバーサリー アースシルバーワインカスク
- カバラン 10周年アニバーサリー スカイゴールドワインカスク
- カバラン ソリスト アモンティリャードシェリー
- キングカー40周年アニバーサリー ワインカスク